もし飼い主であるあなたに万一のことがあったとき,ペットの生命・健康・生活をどのように保障したらよいのでしょうか?

以前のブログ記事でご紹介したように、事前の準備にあたって大切な視点は、①信頼できる引き取り手の確保、②引き取り手への経済的対価の譲渡、の2点といえます。そして、この①②についてきちんとした法的な手当をしておく必要があります。
詳しくは、下記リンクをご参照ください。

遺言は自分一人で出来る法的手続き

法的手続きとして用いられる方法が「遺言」です。遺言は他の手続きに比べ簡易に行うことができことから、今、この瞬間から実行できる方法と言えるでしょう。

遺言というとすごく堅苦しくて敷居が高いように感じられるかもしれません。しかし、遺言を作るといっても、役場にいって、色々と話して・・・ということが必ずしも必要なわけではありません。法律上は「自筆証書遺言」といって、全文を自筆で書いて日付・氏名を自書し押印しただけの遺言書も有効とされています。これは、極端な話チラシの裏に書いてもいいですし、自宅で一人でできてしまいます。

公正証書遺言にすることで効力が確かになる

しかし、遺言は本人の死後に、その遺言が本物かどうかという点が確かでないと効力がなくなってしまう場合もあります。そこで、本来は「公証役場」に行って「公正証書遺言」という正式な遺言を作るのが一番望ましい方法です。公正証書遺言を作成すれば、遺言が本物かどうかとか、効力があるかないかが、のちのち問題となる可能性は小さいといえます。

ペットの飼育費を遺すために遺言に書きべき事項

遺言がないと、あなたの持っている財産はあなたが亡くなったときに法律が定めた相続人に法律で決められた割合で分割されることになります。例えば亡くなった時点で配偶者(妻・夫)がおらずお子さんもいらっしゃらない場合は、あなたの兄弟姉妹に遺産がいくことになります。ご兄弟も姉妹もいないという場合は、原則国の財産となります。当然、ペットの飼育費の名目で財産を残すことはできません。

遺言に、財産をどのように分けるかだけでなく、ペットを誰に育ててもらうか、また、その飼育費についてどうするかについて記載すれば、ペットの将来を保証することができます。ペットの飼育をすることを条件に、財産を遺贈することもできます。遺言では、本人が一方的に書くことができますが、相続(あるいは遺贈)を受ける人と事前に話し合いをしていないと、ペットの飼育を積極的に行ってくれないことも考えられます。事前に「遺言書に書いてもいいかな?」と相手に確認しておくことが必要です。

まず、第一に行うべきは、早い段階で遺言を作成しておくことです。まずは、自分ひとりで作成できる、自筆証書遺言を作っておきましょう。
今まさに、ペットの将来について悩んでいるのであれば、まずは遺言作成からはじめてみてはいかがですか?