NPO法人人と動物の共生センターは、人と動物が共に生活することで起こる社会的課題の解決を通じて誰もが他者を思いやることの出来る社会に貢献することを理念に活動しています。
事業概要
保健所での殺処分の数は年々減少をたどっていますが、その分動物保護団体に収容される犬猫(殺処分ゼロ活動による)や、ブリーダーや引き取り屋の元で飼い続けられている犬猫(終生飼育の義務化による)の数は増加していると考えられます。現在は、殺処分問題と捉えるよりも、余剰動物問題として捉えた方が正確に問題を把握できると考えています。
図にある通り、余剰犬猫問題は、上の段の蛇口(入口/余剰犬猫の発生)と下の段の蛇口(出口/余剰犬猫の処遇)の2つの問題から成り立っています。これまでは、下の段の蛇口に対して取り組む活動が多かったと思います。その結果、多くの地域で殺処分ゼロが実現しました。今、取り組むべき蛇口はどこでしょうか?やはりそれは上の段の蛇口です。
人と動物の共生センターは、上の蛇口を閉める活動、特に、飼い主からの放棄を防ぐための活動(犬のしつけ教室ONELife/ペット後見互助会とものわ)と、ペット産業からの余剰動物の発生を防ぐための活動(ペット産業のCSRの推進)に取り組んでいきます。
代表あいさつ(獣医師 奥田順之)
犬や猫の異種の動物との付き合いでは、例えば『触りたい』という一方的な欲求を押し付けるのではなく、相手の生態を理解し、尊重し、配慮することで、互いに心地よい生活を送ることができます。
共に生活する動物だけでなく、人と人も思いやりを持ち、食べ物になる動物、植物、地球環境も含め、自分を取り巻く他者に対して、思いやりを持って接していけるような社会を創っていきたいと思っています。
プロフィール
- NPO法人人と動物の共生センター理事長
- 獣医行動診療科認定医
- 鹿児島大学共同獣医学部 講師(動物行動学)
- 帝京科学大学 講師(ペット共生学)
- NPO法人 全国動物避難所協会理事長
経歴
岐阜大学獣医学課程卒 岐阜大学在学時、殺処分問題解決を目的とした学生団体を設立死活動。 卒業後、社会的合意形成を支援するパブリック・ハーツ株式会社入社。社会教育プログラムの開発に携わる。NPOを起業するにあたり、社会的企業支援プログラムに参加。ソーシャルビジネストライアル2011年度優秀賞受賞、東海若手起業塾第4期5期。
2012年NPO法人人と動物の共生センター設立。飼育放棄の主な原因となっている、問題行動の予防・改善を目的に、犬のしつけ教室ONELife開業、2014年ぎふ動物行動クリニック開業。
2017年に獣医行動診療科認定医取得。現在、同クリニックでは、年間150症例以上の新規相談が寄せられ、解決のサポートを行っている。
2015年からペット産業の社会的責任に関わる調査やシンポジウムを実施。2018年に、ペット産業CSR白書を発行している。動物行動学の専門家として、ペット産業の適正化に取り組んでいる。
ペット防災活動にも取り組み、2021年NPO法人全国動物避難所協会設立。
著書に「ペット産業CSR白書‐生体販売の社会的責任‐(2018)」、「動物の精神科医が教える 犬の咬みグセ解決塾(2018)」
講演実績一例
2018年
- 日本獣医動物行動研究会卒後教育セミナー『柴犬の攻撃行動へのアプローチ』
- 全国動物管理関係事務所協議会関東甲信越静ブロック会研修会『成果志向型動物愛護管理行政のススメ』
2019年
- 日本実験動物技術者協会第53回総会「動物の幸せとは何だろうか-動物の主体性とストレスの観点から-」
- 神奈川県動物取扱業継続研修「動物取扱業の社会的責任と未来 動物愛護管理法改正と動物福祉の潮流を乗りこなすために」
2020年
- 令和2年度動物愛護週間中央行事「2020どうぶつ愛護オンラインシンポジウム」「鳥の目から見る、人と動物の共生社会-虫の目に偏らないために-」
2021年
- 静岡実験動物研究会 令和2-3年度大会(第50回総会及び第48回研究発表会)『問題行動の治療の実際』
学会発表
2018年
- ヒトと動物の関係学会 第24回年次大会 『ペット産業従事者アンケートから見る、犬猫の生体販売の課題』
2019年
- 日本獣医内科学アカデミー 第15回大会 『犬はなぜ咬むのか?咬む犬の相談をされたら(子犬編)』
2020年
- 動物臨床医学会第41回年次大会 『柴犬の攻撃行動―深刻な攻撃への対応―』
2021年
- 日本臨床獣医学フォーラム第 23 回年次大会 『犬の行動治療における薬物療法の基礎‐薬を出すだけにならないために‐』
- 野生動物と社会学会 第26回大会 『猫の全国ロードキル調査結果と野外繁殖猫削減への一考察』
団体概要
名称 | NPO法人 人と動物の共生センター |
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設立 | 2012年3月23日 |
目的 | 人と動物が共に生活することで起こる社会的課題の解決を通じて、誰もが他者を思いやることの出来る社会創りに貢献すること |
住所 | 〒500-8225 岐阜市岩地二丁目4-3 |
連絡先 | TEL:058-214-3442 FAX:058-214-3460 MAIL:info@tomo-iki.jp |
理事長 | 奥田 順之 |
理事 | 中谷 圭 |
理事 | 原田 浩光 |
理事 | 小島 寛司 |
監事 | 吉川 明宏 |
監事 | 小池 達也 |